CPSの適用事例1

サイバーフィジカルシステム(CPS)の適用事例

「自動車保険」、「エレベーター、生産設備・機器の予防保守」、「建設機械運用管理」、「車のトラブルを未然に防ぐ(実証段階)」に適用した事例です。

1)カーテレマティクス保険

自動車から以下の情報を随時取得して、自動車の状態を把握し、実測値から、車両のメンテナンスのタイミングや故障傾向など、カタログ情報ではわからないデータを収集できます。

 

また、自動車の運転手の乗車目的や運転特性も把握できるので、それらのデータを活用して、個別に保険料を決定します。

自動車の状態の実測値の例

自動車 状態 CPS


(※)カーテレマティクス保険は、米国、英国では2020年までに3割を占めるといわれている。

2)エレベータの予知保全

世界最大規模のエレベーターメーカー、ThyssenKrupp Elevator は、自社のエレベーターに搭載したセンサーで収集したデータをクラウドに集め、それらのデータから「予測モデル」を生成し、エレベーターの保守・管理に役立てています。

 

具体的には、故障する前に、修理すべき箇所を特定できます。

 

また、エレベータに問題が発生したら、その原因と考えられる候補を3〜4件提示します。

 

現場のサポート要員は、これらの指示にしたがって、作業を行います。

 

このサービスは、自社製以外のエレベーターにも適用されるため、新たな収益機会が増えます。

 

エレベータ 点検 CPS

3)生産設備・機器の予防保全

日本電産と日本IBMは、日本電産グループのモーターを組み込んだ生産設備・機器において、「早期異常検知による稼働率向上」と「要因分析の効率化による停止時間の短縮」を目的としたビッグデータ解析技術を共同開発します。

 

実証実験として、日本電産シンポのプレス機で、早期の異常検知によって稼働率を高めるための技術開発を開始します。

 

従来は、プレス機の熟練技術者が、監視システムの画面を見て異常発生を発見し、その対処法を判断していました。

 

それに対し、新技術では、さまざまなセンサーの相関関係から得られるデータを分析して、人が気づく前に異常を検知するようにします。

 

不具合が発生する前に対処できるため、プレス機の停止による製造工程の混乱を最小限に抑えることが可能になります。

 

日本電産は、このビッグデータ解析技術を活用した異常検出モデルを、プレス機以外の機器・装置にも展開し、ソリューションとして提供する予定です。

 

従来の売り切りモデルから、ソリューションモデルへ転換することで、新規大型事業の創出を目指しています。

 

日本電産 CPS

4)建設機械の運用管理(KOMTRAX)

建設機械大手のコマツは、建設機械に搭載されたGPSや各種センサーから、個々の建設機械の状態を収集します。

 

収集するデータは、車両の位置情報、車両の稼働時間、作業内容、燃料の残量、エンジンの負荷など、これらの情報は、ユーザーや販売代理店に提供されます。

 

これらの情報から、建設機械が、エンジンを切らずに休憩してないか、エンジンをかけた時間分の仕事をきちんと作業したかをチェックするのに利用されます。

 

また、盗難した場合には、GPSで場所を特定したり、遠隔で作業を止めることができる。もちろん、部品交換のタイミングは、使用される環境で異なるが、適切に指示してくれる。これらのサービスは、ユーザの悩みを解決するので、単なるモノ売りとは異なります。

 

建設機械 運用管理 CPS

5)車のトラブルを未然に防ぐ(実証段階)

自動車部品メーカー大手の独ボッシュは、自社のブレーキシステムにセンサーを取り付けて、ブレーキパットの摩擦状況をネットで監視し、異常が見つかれば、修理するように勧めるようです。

 

これにより、定期点検が不要になり、メンテナンス費用だけでなく、重大事故を減らすことができます。

 

ボッシュの全てのブレーキの稼働状況を集めて、ビックデータとしてデータ解析することで、世界中の交通状況をリアルタイムで把握できる可能性があります。

 

渋滞情報や、事故が多い場所がわかれば、道路標識を設置すること可能です。

 

また、ブレーキだけでなく、アクセルの踏み込みを感知し、燃料の噴射を細かく制御するエンジン制御ユニット(ECU)の稼働データを分析することで、ドライバーに、燃費改善の情報も提供できるようになります。

 

ボッシュ CPS